【夕焼け空とマリンコング】

 

  


「マリンコング」は、今見るとお目めぱっちりで何だか愛嬌のある顔していますが、当時の私にとってはとてつもなく怖い存在でした。
幼子の目に焼き付いた姿は、それはもう鮮烈だったに違いありません。トラウマになっても不思議でないくらいに。でも嫌いじゃない、むしろ大好きで怖いんだけど見てしまうんですよね。

このマリンコングには当時何度も夢でうなされた記憶があります。
実家の庭から西の方を見ると、真っ赤な夕焼け空を背景に巨大な黒い影が遠くから次第に近づいて来る、うなり声を上げて。一歩また一歩と。
逃げなきゃ、逃げなきゃって焦るんだけど何故か足がもつれて動けない、あぁ…だんだん近づいてくる!どうしよう!
いよいよ目の前に迫ってきた、もうどうにもならない、あぁダメだと思ったその時、目が覚める。
リアルに怖い夢でした。それも何度も同じ夢を見る。
でも、一生懸命放送を見ていたわりに、ストーリーは全く覚えてないんですよね。怖かった事しか覚えていない(笑)
けっこういい加減です。

たしか、番組のエンドクレジットの流れる背景に口から火を吐くマリンコングの横顔がず〜っと映っていたように思う。微動だにしないところが、とてつもなく不気味だったように思う。
めっちゃ怖いんだけど見たい。ホラー好きはこの頃の影響かな?

幼い頃に郷里で見た景色が真っ赤に染まる夕焼け空、あんな空はもうすっかり目にする事が無くなりましたが、赤く染まった雲を見るとあの当時の「悪夢」を懐かしく思い出します。

 

若い頃に実家の庭で撮った夕焼け空。
筋向かいの神社の境内にある大きな「むくの木」が映っています。
こんな夕焼けを背景に「彼
」がうなり声を上げてやって来るんです。

 



 

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