「見返り美人/月に雁/蒲原」

いつ頃から切手を集め出したのかよく覚えていません。
友達の影響だと思うのですが、それが小学生の時だったか、中学生になった頃だったか…。
覚えているのは、高3の時に全て手放した事。

切手収集にも人それぞれの個性が出ました。
友人達の中でも、海外の変わり種切手を中心に集める者、
1シートに1枚しかない『大蔵省印刷局製造』銘版付きを集める者、
コツコツとシリーズ物を揃える者…。
私は後者でした。
四角い小さな紙切れですが、そこには実に奥深い独特の世界が広がっていました。

 


「見返り美人」「月に雁(かり)」「蒲原(かんばら)」

この3枚は仲間達の間でも羨望の的でした。
特に前者2枚は、私も含め誰も持っていませんでした。
堂々としたこのサイズ、素晴らしい構図、実に見事ですね。
当時この大きさの切手は他になく、まさに別格の切手だったと思います。
でも高価すぎて、中高生にはとても手が出ません。
更に毎年値上がりし続けていたので、増々遠い存在になっていました。
当時の価格は…。

「見返り美人」10,000円前後
「月に雁」15,000円前後
「蒲原」5,000円前後

くらいだったと思います。
写真の3枚は、以前懐かしく思い出して買った物ですが、
当時の価格の数分の一か、十分の一くらいの値段だったと思います。
今にして思うと、切手の価格が下がったというよりも、ブームだった頃の価格が
異常に高騰していたのでしょう。こんな値段になるとは思いもしませんでした。
まあ、当時は値上がりを目論んで収集していた訳ではないのですが。

古い切手を見ると、
ストックブックを開いてはニヤニヤと切手を眺めていたんだろうなぁと、
昔を懐かしく思い出します。


 

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