「自炊…?」
 


今、部屋の棚に1972〜74年頃の月刊誌「明星」「平凡」「近代映画」等が100冊ほど並んでいます。

ほとんど読む事もないし、荷物も減らしたい…、という事でとりあえずこの本をデータ化する事に!

所有する書籍を自身でスキャンしデータ化するのを「自炊」と言うらしい。代行する業者さんもあるようですが、この場合「外食」とか「出前」とか…違うか!

 

「本」を裁断して各ページをスキャンすれば理想的なデータが出来上がりますが、元には戻せません。もう「本」ではなくなってしまいます。
本の状態を維持しつつ出来るだけ完成度の高いデータ化を…、ということで写真のスキャナを選択。
精度や作業工程を考えると、これ以外に選択肢が見つかりませんでした。
一見、SF映画にでも出てきそうな姿ですが決して宇宙からの侵略者ではありません。


富士通 ScanSnap SV600
メーカーページ 

 

PCにドライバ等をインストール、スキャナを設置しPCに接続。付属の位置決めシートをスキャナの手前に敷きます。
その上に本を乗せ、ページを開いてスキャナのスタートボタン(または、キーボードのスペースキー)を押すとスキャン開始。

写真はスキャニング中の様子です。
奥から手前に向かってスキャナのライトが走ります。

 

直ぐに、PC画面に読み込んだ画像が表示されます。

 

画像補正です。
ページの輪郭を自動的に認識して、本の歪みを補正します。
が、ここが一番のくせ者。

全周に白い余白のある誌面なら問題なく自動で輪郭を拾ってくれますが、雑誌等は写真が誌面端まであったり色が入っていたり…。
誌面の全周に白い余白がないと輪郭を認識してくれません。この場合、手動で輪郭を拾うのですがこの辺の出来が良くない。
手動にしても基本的に画像のコントラストを自動的に拾う仕様の為、クネクネと蛇のようにパスが迷いながらあっちへ行ったりこっちへ行ったり…。思い通りの位置にパスが入らずイライラする。
精神衛生上これは好ましくありません。
結局、背景に白い紙を敷いたり、部分的に白・黒の紙を差込んで輪郭が抽出できるようにしてスキャンのやり直し。
ページをめくる度に紙を差したり抜いたり…、実にめんどくさい!!

 

歪みの補正が終わりました。

本に乗せた重しや押さえた時の指が映り込むので、この部分を消します。
実際には消すというより、上手くごまかしてくれる感じですね。

 

完成です。

130回ほどこれを繰り返して、1冊が完了します。
正直、この方法では無理です。やってられません。
このペースだと、データ化が完了するまでに私の人生の方が先に完了してしまうかもしれません。

 

こういう道具があります。
誌面の平面生を保ち、重しや押さえる指も映らない。

ScanSnapブックプレッサー(SV600専用)

アクリルの板に取っ手が付いただけの構造ですが、約16,000円。ビックリの価格!!
ビンボ〜なので買えません。自作決定!

 

3mm厚のアクリル板と100円均一のタオルハンガーを2個購入。

タオルハンガーをちょっと加工し両面テープで固定、ハンドルに。
既製品の10分の1の費用で出来ました。
角の面取りも何もしていないし見るからにダサいですが、機能的にはこれで十分です。

 


 

スキャン時は両手が塞がっているのでスタートボタンが押せません。
代用出来るUSB接続のフットペダル等が販売されていますが、どれもWindows用でMacでは使えません。
…こういう物がありました。

Griffin Technology NA16029 PowerMate
USBマルチメディアコントローラー
amazonの販売ページ 

ビジュアル、ちょっと雰囲気あっておもしろいです。メカ好きにはウケそうですね。
回転させると音量の調整やらペイントソフトのブラシサイズに連動させたり…多目的に使えるらしい。
底面は乳白色のシリコン製ですが、この部分がツマミの回転に連動して青く光ります。
今回、単にスイッチ代わりに使うので意味ないですが綺麗ですね。
ドライバソフトでスペースキーの代用に設定、上部を押せばスキャンのスタートです。

 

実は本のデータ化、約2年程前から作業を始めたのですがあまりはかどらず、未だに完了していません。
間違った設定や非効率な手順など作業途中で気づく事も多く、何やってるんだか…と思う事もしばしば。
もう少しです、頑張りましょう。


さぁ、マッチョ君、押してください。
……っって、君!

『踏むんかい!!』

 


 

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